音楽活動でプロを目指す人へ

音楽活動でプロを目指している人に読んでほしいブログです。長年、インディーズバンドで活動してきた僕の経験などを書き残していきます。これからプロを目指す方に、何かのお役に立てたらと思っています。

【初心者】パートを選ぶ ドラム編

今回はドラムという楽器について書きます。

一般のリスナーからは、もっとも目立たないポジションかもしれませんが、バンドにおいてとても重要な役割を持っています。


どんな楽器をやろうとも、歌を歌うだけだろうと、リズム感というものは必須です。
ドラムとは、メンバー全員のリズムを先導するような役割を持っています。

それは単純に、スピードをキープするためとかではありません。
もちろん、スピードをキープする役割もありますが、もっと重要な役割をもってます。
それはリズムを生み出す役割です。

曲を聴いている人が感じる、全体のリズム。

「この曲、ノリノリだね」

そう感じるのは、単純に正確なスピードで演奏しているからではありません。
そして、それを生み出す中心にいるのがドラム。
リズムとは、正確性を生み出すものではなく、もっとクリエイティブなものなのです。


例えば前ノリ、後ろノリという言葉があります。
前ノリとは、正確なタイミングより、あえて少し早いタイミングで音を出すこと。
そうするとこにより、スピード感がでたりします。
もっとも、上手くやらなければ、焦ってるだけにしか聞こえないですけどね。

また、音の強弱によっても、聴こえ方が違います。
強弱があることにより、音にウネリができます。
そのウネリが心地よかったりするのです。

リズムとは、クリエイティブな事だと覚えていてください。

■技術

ドラムにおいては、ヘタウマというものは通用しません。

「あいつ、正確に叩けないけど、なんかカッコいいよな」とはなりません。

なつたとしたら、それは世界レベルとか、高い次元での事です。
アマチュアレベルならば、まず上手くなることを目標にしてください。


■練習場所や機材の問題

アマチュアで、ドラムのセットをすべて持っている人はあまりいません。
全部買うと高価というのもありますし、そもそも家に置いていても、騒音の問題で演奏できないからです。

また、ライブをするときも、自分のドラムセットを持っていくのは大変です。
毎回、車が必要ですし、組み立てるのも大変。
ライブハウスでは、いくつものバンドが、代わる代わる演奏します。
その交代の時間はだいたい10分。
その時間でドラムセットを丸々全部セッティングし直すのは至難のワザです。

実はインディーズバンドですら、ライブハウスに置いてあるドラムを借りてライブをやっています。
自分のドラムセットを持ち込む人もいますが、特別なライブだったり、かなり人気があって十分なタイムスケジュールが確保できる場合に限ります。


■ドラマーが揃えるもの

では、ドラマーはいつも借りるばかりか?
いえ、そんな事はなく、いくつか買うものがあります。

まず、スティック。
叩くための棒ですね。
これは消耗品ですし、自分で買います。

そしてスネアドラム。
左手で叩く、もっとも高音がでる太鼓です。
スネアドラムも、自分のを用意するのが普通です。
それは、スネアドラムは曲中でも登場機会が多く、消耗の問題と、音へのこだわりの問題で、自分のを用意するというのが普通になってます。

そしてペダル。
これは足元のバスドラムというもっとも低音の太鼓を叩くための道具です。
踏むとスティックが前に倒れ、バスドラムを叩きます。
ペダルも自分のを使うのが普通です。

だいたいこの三点は揃えたいところですが、こだわりのある人は他にもシンバルなど、必要に応じて買い揃えます。


■練習場所

という事で、ドラムセットを家で叩いて練習する事は難しい状況です。
私が今までに組んだドラマーは、家では基礎的な練習をして、本格的な練習は練習スタジオなどを借りてやってる人が多かったです。

練習スタジオは、1人で借りる「個人練習」ならば、1時間数百円で借りれます。
2時間借りれば千円は超えますね。
週に3、4日は入るなら、月に1万円は超えるでしょう。

なので、練習場所と金の問題は、ドラマーにつきものなのです。
初心者のうちは、特に毎日ちゃんとしたドラムセットでの練習をしたいところ。
そうなると、部室にドラムがある軽音サークルなどに入れると1番いいのですが、なかなか上手くいかないですよね。

ちなみに、家庭環境によりますが、家で毎日叩ける人もいました。
その彼は、やっぱり1番うまかったです。
仕事を受けてドラムを叩く、いわゆるスタジオミュージシャンをやっています。

また、電子ドラムでヘッドフォンをして練習するという手もあります。
しかし、電子ドラムは生ドラムとはやはり違います。
大きな違いは、叩いた時の反動です。
生ドラムは叩いた時に、スティックが大きく跳ね返ってきますが、電子ドラムにはそれがありません。

また、電子ドラムでも、叩くとガチャガチャうるさいです。
ペダルを踏んだときもドシンドシンとした振動があります。
アパートなどでは、やはり無理でしょう。

こういった事情から、ドラムを始める人、そして上手くなる人が少ないのが現実です。
なので、バンドを組む時に1番見つけにくいのがドラマー。
特に、プロを目指せるレベルのドラマーを見つけるのは、とても大変です。
インディーズバンドでも、ドラマーはいくつかのバンドを掛け持ちしてるなんてことがよくあります。

なので、バンドでプロを目指すなら、いいボーカルといいドラマーをまず見つけましょう。
あなたがドラムを上手く叩けるなら、逆に引く手数多になるでしょう。